会社に勤めることになった場合、履歴書だけでなく、経歴や身分を証明するための書類を提出しなくてはならないことがよくあります。
場合によっては住民票や戸籍謄本など、かなりプライバシーの要素が強い書類の提出を要求されることもあるようです。
戸籍謄本や住民票などの提出を求められた場合、労動者には応じる必要があるのでしょうか?
会社は労動者と契約をするに当たって、住所や氏名などの基本的な情報を管理する必要があります。
「名前は聞いてるけど、それが本名かどうかは証明できません」
というような状況では、法律で義務となっている労動者名簿を作ることできないでしょう。
このため、会社が労働契約を結ぶ労動者に、例えば住所や氏名、家族構成などの情報を確認・証明するための書類を提出させるのは仕方が無いことです。
社宅や社員寮などに社員を入れる場合はもちろん、家族手当や通勤手当などを支給する場合にも、情報が正確かどうかを確認するのはあたり前です。
卒業証明書や成績証明書、身元保証書などについても、採用条件や業務の内容に関わるものであれば会社にとっては必要な書類となります。
労動者が必要な書類の提出を拒否すれば、きちんとした労働契約を結ぶことも出来ませんので、会社が採用を取り消しても合法と判断されるでしょう。
ただし、会社の方も「とりあえずアレもコレも」という感じで情報を求めるのではなく、労動者のプライバシーに配慮した上で必要最低限の書類のみを提出させなくてはいけません。

例えば、戸籍謄本や住民票には出生に関する情報や本籍などが書かれていますが、普通なら会社がそんな情報を必要とすることは無いはずです。
その場合は、提出させる書類を戸籍謄本や住民票ではなく、本人が住民票から必要な情報だけを抜き出して作成してもらうことができる住民票記載事項証明書でもOKとすべきでしょう。
逆に言えば、会社が必要以上の提出を求めた場合、労動者にはこれを拒否する権利があるということです。
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